Mi chiamo June

George Martin 〜 ジョージ マーティン

好き嫌いの好みは割とハッキリとしている方だ。
例えばお酒。
自他共に認めるほどの酒ラヴァーだが、
「何が好きか?」
と問われると、迷わず
「ビール」と答える。

しかし、そんな私にも「一番」
が答えられないものがある。
ビートルズの楽曲だ。
アレもいいし、コレもいい。
いやいや、待てよ。
あの曲も捨てがたい。
なんて言っては、いつも一番が決められない。

Love me doは100回以上口ずさんだに違いないし、
In my lifeの切なくなる美しさには、強く魅かれ、
サージェントペパーのアルバムを聴いた時には
脳しんとうを起こす位の衝撃を受けた。

中学生や高校生の時分の、
そんなに多くはないお小遣いの大半を
彼らに費やした。
ラジオで特集番組があると、
録音をし、テープがする切れるほど聞いた。

数学の方程式よりも
彼らへの知識や、彼らが歌い叫ぶ歌詞を頭の中に詰め込んだ。

ジョージ マーティンの事を知ったのは
それからしばらくたってからだった。

ビートルズを見出したプロデューサーとして、
ビートルズサウンドを陰で支えるもぅ一人のメンバーとして、彼をとても尊敬した。

いつの頃だったろう。
偶然に、彼と同じ誕生日だと知った時の嬉しさと言ったらなかった。

自分にはとてつもない才能が隠されてるんだと
不思議に身体の奥の奥の方から、力が湧いてきて、
不思議とどんな事でも出来る気がした。

もし、彼がビートルズを見出していなかったとしても
ビートルズはきっとデビューしていたに違わない。
だってあれだけの才能を持っていたのだから。
けれど、彼がビートルズを見出していなかったとしたら、
あれだけの化学反応は起きていなかったのかも知れない。

ジョンとポール。
ジョージとリンゴ。
そしてジョージ マーティン。
彼らのセンスがもたらした化学変化だ。

ジョージ マーティンに、一度も会った事がなくても、
一度も話をした事がなくても、
彼の事を思って哀しくなったり感謝してる人は
きっとこの世界にたくさんいるはずだと思う。

だって私たちはビートルズのサウンドを通して
ジョージ マーティンと言葉を交わしていたんだから。

 ─ Dearest Sir. George Martin ─

私の青春時代をキラキラと輝かせてくれてありがとう。
あなたが作ってくれた音楽は、私の中で、どんな宝石よりも美しく輝いています。
あれから何十年経った今でさえ、その輝きは衰えを知りません。
音楽の美しさと尊さを教えてくれたあなたに、心からのありがとうを伝えます。
どうぞ安からに。

ありがとう、ジョージ。

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# by june05martin | 2016-03-24 12:06 | 人、友達

Che ne dici? 〜 膝小僧と絆創膏

女性が膝小僧に絆創膏を貼れる年齢の上限は一体いくつまでだろう。

そぅ問われた時、皆さんはなんて答えるのか。

「そんなの怪我してるんだから年齢なんて関係ない」と思う人もいるだろう。

では、質問を変えてみる。

女性が膝小僧に絆創膏を貼って、
「まぁ、おてんばさん。」
「カワイらしい。」
と思える年齢はいくつまでだろう。

私の上限は20代前半までだ。
後半あたりから、貼っても良いけど隠しなさいよ。と思ってしまう。

昨日、友達と食事に出かけた。
ビール2杯に、日本酒を一杯と芋焼酎を一杯。
私の心の友たちは、私がこの程度の酒量では酔わないことを良く分かっていると思う。
しかも店を変えている為、立て続けに飲んだ訳ではないし、合間に水も飲んでいた。

そんな私が、そろそろ店を移ろうかと、
会計を済まし、店の扉を開けた瞬間、崩れるように倒れたのだ。

しつこいようだが、足取りはしっかりとし、酔ってはいなかった。

では何故。

一緒に食事をしていた友達に、今更、
「私、酔ったみたい」等と可愛さをアピールする気など更々ない上に、友もドン引きするだろう。

では、何故。

段差だ。
店と、店の外には、階段一段分の段差があった。
入る時は上りの為、全く存在にすら気づかなかった。
店を出ようと、ドアに手を掛けた私の頭の中は次に行こうとしていた寿司屋の事で埋め尽くされていた。
要は浮かれていたのだ。

海老!
声には出さなかったが、そぅ思い、店の外に一歩足を踏み出した瞬間、私の左足首はバッチリと角度を変え、そこだけ中国雑技団の入団を許されそうな勢いだった。

痛い!

グキだか、グニだか。
よく分からない音が私の耳に届いた。
実際にはそんな音、鳴っていないのかもしれないが、私の体内には流れていた。

身体のバランスを一気に崩し、コケた。

痛い‼︎

雑技団な左足首だけではない、
右足の膝はダイハードのジョン・マクレーンかと思うほどだった。

膝を見た瞬間、気分が悪くなった。

昔から生傷が苦手で、人の傷はもちろん、自分の傷でさえ、見た瞬間血の気が引く。

アレ、おかしい。
友達の顔にモザイクがかかっている。
確かにジャニー喜多川が
「Youウチの事務所入りなよ。」
と言うほどのイケメンではないが、
モザイクをかけるほどのメンでもない(友よ許せ)。
なのに何故。

見れば店の看板にもモザイクがかかっていた。
紛れもなく貧血だ。

お店の人から氷をもらい、落ち着くまで店先で休ませてもらった。
その間、何人かの人が店を後にし、私の横を通り過ぎて行った。
誰一人として、店を出た瞬間にコケている人などいなかった。

まぁ、可哀想に。
酔って気分が悪くなったのね。
彼氏に介抱されて微笑ましい。

そんな所だろうか。

しかし、言わせてもらえば、
私は酔ってはいなかったし(しつこい)、
介抱してくれたモザイクとは恋愛関係にない。

店の人も2回ほど様子を見に来てくれたが、
98パーセントの確率で私の事を酔っ払いの女だと思っていたに違いない。

2回目の巡回で、店員さんから再び、大丈夫かと声を掛けられた私は、こぅ答えた。
血が苦手で見たら気分が悪くなったと。

店員さんは手に絆創膏をもって出てきてくれた。
その頃には私の貧血も回復しており、絆創膏をありがたく頂戴し膝に貼った。

黒いミニスカートのワンピース。
大人の女らしい小ぶりなバッグ。
くせ毛の髪はまるでパーマをかけたようにウェーブを描いていた。
今から遡る事、数時間前。
意気揚々と外出した私の膝には絆創膏が貼られていた。
タトゥーではない。
膝の小僧に絆創膏だ。
自分が決めた許容範囲の年齢はとうに過ぎていた。

唯一の救いはスニーカーを履いていたこと。
いやー、テニス帰りの打ち上げなんですけど、今日プレイの最中にバランス崩しちゃって。

誰に対しての言い訳なのか。
寿司屋の話は当たり前のように流れ、私は傷を負った兵士のように足を引きずり家路についていた。

バス停に向かう間、私の横にいたモザイクは、こんな事を言っていた。

「いや〜、コケた瞬間の顔は凄かったわ。
段々血の気が引いて真っ青になってさ、下腹部を何か鋭利なもので刺されたか、銃で撃たれた人みたいだっよ。
さすが演技派。ハハハハハッ。」

ハハハじゃねーよ…。

バスの窓に映る私。
絆創膏、貼ってもいいけど隠しなさいよ。
何かの標語のようにあの言葉が脳裏をよぎった。
バスの窓に映る私。
自分で、自分を抱きしめたかった。

暗い家に着き、ヒリヒリする膝を消毒した。
私の浅はかな想像を遥かに超えるほど消毒液は膝にしみた。
目を白黒させ、悶絶した。
そこに、穴か、チップスターか、プリングルスの空き筒があったなら大声で叫んでいただろう。

王様の耳はロバの耳。と。

一夜明け、捻挫の足首と、擦り傷の膝を抱え職場に向かった。
何故なら私は大人だから。
傷にズボンが擦れて、痛くても、涼しい顔をして仕事をした。
何故なら私は大人だから。

だが、大人の私も一つだけ言いたい事がある。
今日、お風呂に入るのがとてつもなく怖い。






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# by june05martin | 2015-07-20 22:32 | いつもの時間

un corpo pesante 〜 重い身体と、髭とシュガーと。

時々、朝起きると身体のどこかに、鉛でもついてるんじゃないかと思うくらい、重いときがある。
今朝がその日で、おまけに眠い。
バスの座席に座る私。
一緒に据わる私の目。

カフェインだ。

お財布の中に小銭があったら、出勤途中にエスプレッソを飲もう。
見ると750円あった。
500円を取り出しポケットに入れる。
歩きながら、250円でもいけるかな。
と考える。

開店まもないコーヒーショップに人は無く、朝にピッタリな爽やかなメンズ店員にエスプレッソを頼む。
ふとメンズから目を横にやると、料金表があった。

エスプレッソ…400円

高い。
高すぎる。

見た瞬間、目が覚めた。
もぅ、カフェは必要なかったような気もしたが、メンズが事の外ハンサムだったので、用意していた500円硬貨をポケットから取り出した。

待つこと数分。
オシャレ髭をたくわえた、別のメンズ店員がエスプレッソと砂糖壺を盆に乗せやってきた。

「こちらは、ブラジルの豆で、なんちゃらかんちゃら。」
と丁寧に説明してくれる。
なんちゃらかんちゃらと書いてる時点で、私は彼の説明をキチンと聞いていなかった。
ただただ眠く、早くエスプレッソが飲みたかった。

オシャレ髭がカップを私の前に置いてくれた。
さすが一杯400円。
置き方もオシャレだ。

砂糖もどうぞと、壺に手をかける、オシャレ髭。

ガシャーン。
ガシャーン。
ガシャーン。

オシャレな店内は砂糖まみれになった。
慌てふためくオシャレ髭。
砂糖壺を拾い上げた彼の口からは想像すらしていなかった言葉が発せられた。

「お客様、砂糖使いますか?」

できる事なら拾い上げた壺とこの場を去り、もぅ砂糖には関わりたくなかったのかも知れない。

私は天使のように微笑み
「はい。」と返事をした。

大変失礼しましたと、新しい砂糖壺をもってやってきた、オシャレ髭。

砂糖壺は素手に握られていた。

辛党所属の私だが、彼の気持ちを汲み、
壺の中から砂糖をいつもより少し多めにとり、エスプレッソを飲んだ。

オシャレな髭も、オシャレな店も、聞こえるか聞こえないかの音量で流されているオシャレなBGMも急に身近に思えた瞬間、爽やかなレジのメンズに別れを告げ店を後にした。

コーヒーカップをのせるには、些か大き過ぎる盆が悪かったのか、ついつい見とれてしまうほどの美人の私がいけなかったのか。
砂糖壺、転倒事件の真相を探りながら、次に会ったら彼の名前を聞いてみようと思っている。

願わくば、「佐藤です。」と名乗って欲しい。








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# by june05martin | 2015-07-07 13:54 | いつもの時間

Laurence Anyways ~ わたしはロランス

現在、ミニシアターで限定公開されている
グザヴィエ・ドランの

わたしはロランスと言う作品を観た。
一日、たった一回の上映。
朝から楽しみにしていたのに、こんな日に限って仕事が終わらないのは
マーフィの法則以外の何物でもない。
上映時間まで残り10分。
幸い、スニーカー出勤だったその日、私は全力で通りを駆けた。
走ったのは久しぶりだったが、意外にも足が軽く、
まだ私、走れるんだ。と本人が一番驚き、少し嬉しくなった。
快調な私とは裏腹に、人の流れが増え、
そのまま駆け抜けるのが難しくなったので、やむをえず足を止めた。
が、次の瞬間、胸が苦しくなり、「救心」の二文字が頭をよぎった。
救心が分からないヤングジェネレーションの方はこちら
やはり急な全力疾走は、些か無茶だったようだ。
しかし、無茶走法の甲斐もあり、なんとか滑り込みセーフだった。
私が密かに自分の指定席だと思っている席が空いていたので、いつものようにそこに腰を下ろす。

場内アナウンスが流れる。
上映時間は2時間48分。
結構長い。

カナダに住むある一組のカップルの物語だ。
どこにでもありそうな、出会い、交際、同棲というステップ。

しかし、この二人が他のカップルと決定的に違うところがある。
彼氏が女になりたいという事だ。
彼の記念すべき30歳の誕生日に、彼女に伝えた。
彼にとってはこの30年間、自分の心にひた隠してきたものを、彼女に打ち明けたのだろう。
しかし、彼女からすればぶちまけられた気分だろう。
よりによって自分の彼が。
二人が出会い、築き上げてきたこの数年間は幻だったのか。

その瞬間、二人はどこにでもありそうな二人ではなくなった。

きっとこの告白を彼女は受け入れてくれるだろう。
と信じる彼と
しばらくはショックから抜けられなかったが、
自分の中で何かを吹っ切り、彼とまた新たな歴史を築き上げていこうと決心した彼女。

けれども、人の価値観や自分の身体に流れる一本の筋はそう簡単に変わるものではなかった。

言った方は楽になる。
何故なら胸のつかえが取れ、心は解き放たれるから。
けれど言われた方はどうなのか。
目の前は真っ暗になり、心に重しがのしかかる。

彼と彼女が激しく喧嘩をするシーンで
彼女が彼に向けた一言が、この二人の長い歴史の全てを物語っているようだった。

彼女は彼に男でいてほしかった。
それがたとえ彼の心を苦しめることになろうとも。
たとえ、二人に別れが来ることになろうとも。
最後の瞬間まで男でいてほしかった。

彼は女になりたかった。
どうしても自分の心を解き放ちたかった。
それで二人の関係が壊れることはないと思ったから。
だって僕らはスペシャルで唯一無二の存在だから。

彼女の名はフレッド
彼の名はロランス

とても重いダークグレーな内容なのに、どこか夢をみてるようなカラフルな世界に感じてしまうのは
グザヴィエ・ドランのなせる業なのだろう。

わたしはロランス
ぼくはロランス
一人称の代名詞が変わったところで私は僕で、
ボクはワタシ。
自分が自分であることに変わりはないじゃないか。
映画のタイトルにそんな意味が込められた気がした2時間48分。

Laurence Anyways




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# by june05martin | 2015-05-18 15:26 | 映画

Suono 〜 フォーリーアーティスト

人が歩く音。
鳥が羽ばたく音。
波の音。
殺人を犯す音。

私たちが何気なく観ている映画のシーンに、効果音が付けられているのをご存知だろうか。

それを初めて知ったのは
私が愛してやまない、三谷幸喜初監督作品の「ラヂオの時間」と言う映画だった。

ラジオドラマの収録シーンを舞台とするこの映画では、掃除機がロケットに。
5円だか、50円だか。
とにかく穴あきの小銭と自分の身体を叩き、花火の音を作る。
かなりアナログチックだが、こんな風に音を作るんだ。とワクワクした。

次に観たのは、
「バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所」と言う、レンタル屋に置いてあるのが奇跡な感じがする、なんともB級感がプンプンする作品だ。
イギリス人音響技師が、イタリア人ホラー映画の巨匠に雇われ一路イタリアへ。
毎日、朝から晩までスタジオに缶詰になり、ホラー映画の効果音を作っていくうちに自分の中に潜むダークサイドが開花してしまう。と言う映画だ。
この映画で、人をメッタ刺しにする時に生野菜を使うこと。人を殴る時は生肉を使うことを知った。

このような人達をフォーリーアーティストと呼ぶのだと知ったのは、あるテレビ番組だった。
そこで紹介されていたのは、カナダで活躍する、「小山吾郎」と言う日本人男性だった。
たくさんの作品に携わり、世界的に活躍されているらしい。
番組では、そんな小山さんがその道に進んだキッカケとなる作品が紹介されていた。
触りだけだったが、とても気になってネットで探してみた。
それがこちら。
Track Stars
一目瞭然。
どんなシーンで、どんな風に音を作っているのかが分かり。
違ったか角度から動く映像を楽しめる。

番組の中でスタッフが小山さんにこんな質問をした
「音作りに正解はあるのですか?」

私は
「正解はありません。
人の数だけ、作られる音があるんです。」みたいな回答がくるのかな。と思っていたら小山さんはズバリ、あります。と答えていた。

「良い音が出来ると、皆が声を揃えて、コレだ‼︎って言うんです。それが正解です。」

なるほどなぁ。と小山さんの答えを聞いて納得した。

世界で活躍する日本人をみると、もの凄く嬉しくなる。
楽しいことだけじゃない色んな事を乗り越えて、そこに立っていると思うから。

キッカケや偶然(いや、必然なのかもしれないが)は、きっと誰にでも起こり得る事なのだろう。
それを見逃さず、巧みに自分の中に取り入れ、努力や鍛錬を重ねられるか否かが、その後の別れ道になるのかもしれない。

現に小山さんは偶然と言うか、必然と言うか、このTrack Starsの出演者、すなわちフォーリーアーティストに出会った。
それが後の師匠になり、後のボス兼、仕事仲間になった。
ただの出会いで終わらせなかったのは、やはり小山さんの努力のような気がする。

小山さん以外にもたくさん、たくさん外国で獅子奮迅している日本の人はいるのだろう。
そんな皆んなの夢が、いつか叶いますように。



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# by june05martin | 2015-05-11 11:36 | 映画